
五番が決まれば次はもうコレしかないんだ。「イート・ア・ピーチ」。「フィルモア・イースト・ライブ」の続編みたいなアルバムで、ライブとスタジオ録音の両方で構成されています。・・・と、まあ、いろいろ話したいことがあるアルバムだけれど、なんだかふと、あそこがいいここがいいとべらべらとしゃべっている自分に「それどうよ?」とツッコミたくなった。だって『評価の定まっているものについてああだこうだというのはやめない? そんなのとっくに世界中のみんなが知ってるじゃん』である。アルバムを聴きながらそんなことを考えていたら、干し草の匂いの中で月を眺めているような気分にさせてくれる「Little Martha」が流れてきた。例えようもない優しさに包まれる。あー、やっぱいいわ。
最近はいろいろなことが目まぐるしく起こる。震災以来ちょっと落ち着かない気分になる。でも失うばかりじゃなく、新しい何かがやってくることもある。それは「すとん」というかんじで、暮らしの中に現れる。まるでサンタクロースの落とし物みたいに。僕には「すとん」と猫が落ちてきた。猫アレルギーのこの僕に野良猫が。しかも甘えてくるんだ。近づこうとすると一旦は逃げるが、いつのまにか足もとにきてカラダをこすりつける。犬だったらこんな甘え方はしない。アレルギーの僕がカラダをなでてやると「ニャー」だか「ミャー」だか「ミュー」だか声を発してゴロンとなってしまう。まいったな。かわいいな。お腹は空いてないかな? こんなに人なつこくて無防備で、果たして猫仲間とうまくやっているんだろうか? いじめられてないだろうか・・・などと考えている自分が、もう不思議だ。こんなに唐突に現れるなんて、やはりサンタクロースの落とし物にちがいない。猫への気持ちは、意外なほど、いまもあとをひいて いる。
