たくさんありがとう、どういたしまして。

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僕は彼女の身体を抱きしめながら、呼吸の間隔が広がっていくのを感じていた。まぶたはあいているけれど、その目にはすでに何も映っていないようだった。腕の中で彼女は動かない。そして次の呼吸がやってこない。少し揺すってみた。呼吸は止まっていた。僕はそのままのかっこうで空が明るくなっていくのを眺めていた。感情をシャットアウトした。いろいろな思い出を手つかずにしておこうと決めた。自制には、それが一番いいように思えた。明日になったらベッドや身の回りにあったものを処分し、部屋中を掃除しよう。安易な感情が入り込まないように、とにかく手を動かすことに専念しよう。まとわりつく感情は放っておくことだ。喜びも悲しみもぜんぶ小箱に入れて蓋をしなくちゃならない。僕はできるはずだ。いままでもそうしてきたじゃないか。まずは深呼吸だ。そう、それが一番いい。

あしたも、ぜんぶ、生きようね。おやすみなさい、悪いコたち

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