
子どもの頃、電話は黒と決まっていた。鳴る寸前に「ふう」と肩で息をする。玄関に生息する、重くて小さな生きものみたいだった。ダイヤルを回す。その指から伝わる振動が好きだった。黒電話はみんなのもので、誰のものでもなかった。携帯電話は一人一台、複数台持ちもめずらしくない。ある友人は、携帯電話にメールが入ってくるときは3秒くらい前からわかるという。でもそれができるのは、折りたたみ式の携帯電話のほう。しかも特定の人からのメールだけというから、なんだかちょっと眉唾ですか。いまはもう、黒電話のような有機的な匂いはありませんね。
今日の都内の平均放射線量は0.06マイクロシーベルトくらい。雨の一日でしたね。
